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August 27, 2006

「どんな敷地で・・・・

建てたいですか?」とよく聴かれる。
でもこの質問には一瞬、困ってしまう。
結局、「どこでも」と答えてしまうのだが、でもそうとしか答えようがないのだ。
今までに美しい森の中や、いい住宅地で建てたことはある。
一方ゴチャゴチャした下町や、日当たりの悪い北側斜面にも建てた事がある。
いやむしろそんな敷地の方が多いかもしれない。
第一、人が住むところで日本にはそんなにいいところはない。
建築家という職業がそもそも敷地を自分自身で選べなく、それは良い悪いを超えて先験的に与えられるものだから、与えられたものなら「どこでも」と思うようになったのかもしれない。
またどんな敷地でも活かしようはあるもので、それが建築家の能力でもあるからだ。
まっ、そんなふうにいつも思っているのだが、先日新潟近くの新発田市にある建物を見に行ったが、そこの2階から見る日暮れ時の風景は絶品だった。
特別に何があるわけではなく、見えるのは田んぼと山、それに少々の木々だけ。
そういえば以前はこんな風景が日本中にあったなー、と思い返した。
なんでもない景色だが素晴らしい。
茫洋として重なる山の端に、それをところどころ切る木立。
視界一面に広がる夕暮に吸い込まれそうになる。

やはりこんな景色を毎日見れるのはいい。
ひょっとしたら「どこでも」というのは自虐的?になっているのかも。

下の写真はその窓からの風景です。

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August 14, 2006

小井田さんという・・・

建築家がいました。今春、ガンで亡くなられ、先日彼の自宅で偲ぶ会が行われました。
小井田さんはまだ若く、建築家として60歳半ばの、あまりにも早い他界でした。
建築学科ではなく油絵学科の卒業でしたが、とってもいい住宅を作り続けた人です。
美意識の高さ、高いレベルの本質を持っていたのは育った美術系の影響にもよるのかもしれません。
当たり前のように、気持のいい自然な住宅を作っていました。
最近建築雑誌をにぎわしている建物には奇をてらったものが多い中、そんなものは微塵もありませんでした。

小井田さんには僕が建築家として駆け出しのころ、
建築家としての生き方をいろいろとアドバイスしてくれた方で、彼の死は本当に残念です。
小井田さんは肺がんであったにもかかわらず、死の直前まで酒を飲み、タバコを吸い、そして仕事をし続け、
「葬式はするな」「棺桶は緑色に塗れ」というのが遺言だったそうです。
小井田さんらしいダンディズムだったような気がします。

下の写真は彼の作品です。
ここのご主人も肺ガンで、同じ病院で同じ日になくなったそうです。
死ぬまでいろんなエピソードを作り続けたのも小井田さんならでは、でした。

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August 12, 2006

京都、西本願寺・・・

にある飛雲閣は有名なので見たことのある方も大勢いらっしゃるだろう。秀吉の聚楽第の一部をここに移したのが飛雲閣だが、真偽は定かではないらしい。3階建てで日本では珍しい楼閣建築。かなり以前に外から見たことがあるが、用途も様式も混在し複雑な構成にもかかわらず、見事なプロポーションにまとめ上げられている。こんな建物は日本には少ない。だから建物の内部がどうなっているのか、ずっと興味があった。
長年の思いがかない内部を見ることができた。見る前からワクワク、外観があーだから内部はもっとすごい構成になっているのでは、と思っていたが、実際は思いのほかあっさりしたものだった。恐らく移築したときに簡略化してしまったのでは、絶対にそうに違いないと勝手に想像した。
しかし、最上階で外を眺めながらたたずんでいると、装飾された窓から涼しい風が流れ込んできた。天下人秀吉はここでどんな気持で外を見ていたのかと思うと不思議な気持になる。
西本願寺で素晴らしいのは白書院だった。ハデハデではあるが一点一点の装飾のレベルが高く、全体としての統一感もあり深みのある建物だった。是非、御一見を。

Hiunnkau1

Hiunnkaku2_


Siroshoinn_


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August 02, 2006

またまた雑誌・・・

「新建築」8月号に「Apartmentなかなか」が出てます。
肝心な階段室を見上げた写真が載ってなかったのは残念。
このブログの5月7日の写真も一緒に見てください。

Photo_9

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